定例月議会初日の27日は、市政方針、教育行政方針が示された後、令和4年度補正予算の審査(先議)を行いました。
今回の補正は、国の補正に伴う「水産振興構造改善事業」などの追加及び除雪対策経費の増額等事務・事業の執行上、特に支障のある経費に限定したものです。
一般会計の主な補正(補正第10号)
歳入 地方交付税 320,581千円増(国の補正により再算定が行われたことに伴う増額補正)
市債 317,545千円減(交付税の増額に伴う、臨時財政対策債205,845千円の減等)
歳出
・生活交通路線維持対策事業経費 4,344千円増
・中標津空港利用促進事業経費 3,571千円増
・地域医療対策負担金 19,547千円増
・農業生産資材高地支援事業経費 7,601千円追加
・国の補正に伴う水産業振興構造改善事業経費 40,157千円追加(繰越明許費)
・除雪対策経費 50,000千円増
・国の補正に伴う学習保障及び感染症予防対策経費 13,050千円追加(繰越明許費)
特別会計・事業会計
※決算見込みに立った補正措置
次の事項について確認事項等を含め質疑に立ちました。
●地域医療対策負担金 19,547千円 増額
補正予算措置に至った経緯・計画について確認
→歯舞診療所において所長招へい時に想定した患者数に対して、初年度である2019年は75%、更には、2020年以降は新型コロナウイルス感染症の影響、地区の人口減少もあり、想定の50%の患者数で推移、結果、診療収益が大きく落ち込み、厳しい経営が続いたことから、その影響額分について、2020年に遡及、3か年分を支援することとした。
意見等として
・歯舞診療所は「公設民営」の運営方式で、経営は、診療所が自ら行うことになるが、市として、寄り添う姿勢が足りなかったのではないか?と指摘。
・公設民営方式(現状のスタイルス)を継続する場合の対策項目として、
①医師の安定した収益(所得)の確保(市として支援策のルール化の検討が必要)
②病院経営のノウハウを持たない医師への経営支援
③住環境の充実
④地域、市民との継続的は交流機会
等々が必要であると伝える。
※診療所が医師不在のため閉所となっていた、平成30年1月に、前所属会派の皆さんと歯舞で行った地域懇談会用に作成した説明資料より
・今回の支援の遅れなども含め、行政として、しっかりとした考え方をもって支援・寄り添う姿勢が必要。
確認事項
今回、新たなルールとして開院初年度の診療報酬をベースに、患者動向等の影響を鑑み、診療報酬が下回った場合は、年度末に、地域医療対策負担金として、支援するという考え方でよいか? → この考えで対応。
最後に
・歯舞診療所は、歯舞地区の地域医療を守っていくために大変重要な施設ですし、医師不在の期間は大変不便な状況となったことを忘れることなく、診療所を核とした医療体制・サービス提供を、診療所まかせではなく、市も、地域の皆さんも一緒になり考えていただきたいと思いますし、我々も、その一助を担わなければならないと考えます。
患者数がどこまで回復できるのか、診療所受診者の回復が、経営改善につながりますので、改めて、地域に必要な医療サービスのあるべき姿を、また、今後の高齢化を見据えた医療提供体制として、訪問相談(保健師等市の協力)や訪問看護・リハビリ等他のサービス提供者等との連携など、診療所を中心とした、歯舞地区の医療サービスの提供のあるべき姿を、市として、診療所と連携され、その検討に取り組んでいただきたい。
●農業生産資材高地支援事業経費 7,601千円追加
事業の趣旨・助成内容について確認
・粗飼料価格等の高騰により、酪農・農業経営に影響を受けている農業遺産者に対する支援
・国が実施する「国産粗飼料利用拡大緊急酪農対策事業補助金」への上乗せ助成
・安定的な酪農、農業経営の支援
・国庫補助交付対象牛1頭につき 1,400円を上乗せ
チェック事項
・ 牛1頭への上乗せ助成額 1,400円 の算定根拠?
→ 全国ベース(牛1頭1万円)と北海道(牛1頭7200円)の差額分の1/2
国は、購入する飼料の種類が違ことを理由に北海道を減額しているが、市として追加支援する根拠として差額分の支援をベースとした。
・同様の措置をしている、する、自治体はあるのか、また、助成額はどの様な状況か?
→ 管内の状況を中心説明あり、金額、支援の方もにも違いがある旨説明あり
・対象頭数は5,429頭ということであるが、農業生産者としては何件(名)が対象か?
→ 69件
・7,601千円の財源は「その他財源」となっているが、具体的に説明いただきたい。
→新型コロナウイルス感染症対策基金(ふるさと応援関連基金)
・年度内支給に問題はないのか?申請手続き等はどの様は方法を想定しているのか?
→ 予算措置後の対応となるが、農協とも調整しており、しっかり対応する。
意見等
・国の助成制度にもよると思うが、粗飼料価格等の高騰が次年度以降も続く場合、同様の支援措置を市として継続を検討いただきたい。
・今回は、国の助成措置に対する上乗せ措置で、請願もあり、農業生産資材高騰に対する影響分に市として上乗せ支援したわけであるが、漁業生産者をはじめ、他職種にも同様の影響があるものと考えるが、その影響把握も含め、市として基金の活用など財源対策も含め、必要な対応・再作を検討していただきたい。
病院事業会計(補正第6号)
道費補助金 感染症病床確保促進事業補助金 244,098千円
※補正第4号(12月補正予算)において、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援事業(医療分)補助金 342,007千円について確認
→この補助金は4月から9月までの入院病床確保に伴うもので、
一床1日当たり7万1千円の助成
11月からコロナ病床を10床に制限している点を踏まえた、10月以降の補助金の考え方を確認したが、12月補正段階では、国の方針が示されておらず、不透明との答弁
確認事項
・今回の補正額 244,098千円について
→一床1日当たり7万1千円の助成額は変わらず、現状の病床数に応じた補助金
・今回の補正により、感染症病床確保促進事業補助金の総額は、586,105千円なり、当初予算で想定していた特別減収対策企業債の発行333,700千円を見送ることができた。決算見込みに立った医業収益の見通しでも7千4百万円ほどの落ち込みにとどまる見通しであり、一定程度の一般会計繰入金の圧縮が見込めるのではないか。その措置もこの先議で必要でったのではないか?
→決算見込みは12月末現在のものであり、一月以降もコロナの影響、看護師不足にともなう病床併催の影響があることから、決算の段階での対応を想定している。
意見等として
今回、6億円近い補助金があり、特別減収対策企業債の発行を見送る判断をされたが、この企業債もコロナ対策として認められており、償還時に、交付税措置などあるもと判断するが、一般会計の負担軽減の観点から、一般会計繰出金の減額も一つの選択枝と考えます。
後でよいので、特別減収対策企業債の交付税措置等について教えていただきたい。
※特別減収対策企業債の財政措置
●償還利子の1/2の額を一般会計から繰り出すことができ、当該繰出しには特別交付税措置(措置率0.8)が講じられる
以上
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