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令和7年1月緊急議会

執筆者の写真: toshiharu hondatoshiharu honda

更新日:1月30日

1月28日緊急議会が開催されました。

選任1件、条例1件、予算2件が上程されました。選任は、根室市総合計画審査等特別委員会委員の辞任に伴う後任の選任、条例は、根室市総合計画(第10期)に係る基本構想及び基本計画の策定、補正予算は、一般会計(第9号)、水道事業会計(第4号)です。

今回は、一般会計補正予算(第9号)について質疑を行いました。


一般会計補正予算(第9号)について

今回の補正予算は、ふるさと応援寄附金に対する返礼品贈呈経費の増額及び小中学校のエアコン設置に係る経費等に関する補正予算措置で、財源については寄附金、繰入金で措置。

補正予算額 7,236,474千円

補正後の予算総額 47,865,659千円

主な歳入予算

・寄附金 4,810,000千円

 ふるさと応援指定寄附金(うち、石川県珠洲市の代理寄附受納10,000千円)

・繰入金 2,423,374千円

 ふるさと応援紀伊基金繰入金 2,416,649千円、財政調整基金繰入金 6,725千円

主な歳出予算

・ふるさと納税推進事業経費 2,400,000千円 ※寄附金相当額の1/2

・財産及び基金管理経費(ふるさと応援関連基金への積立)4,800,000千円

・ふるさと納材代理寄附収納事務経費 10,000千円

 ※代理受領した石川県珠洲市への災害復興寄附金10,000千円を送金

・学校管理経費【繰越明許費】16,649千円

 ※北斗小学校‣成央小学校 工事請負費 39,695千円増、委託費▲14,473千円

 ※光洋中学校 工事請負費 4,693千円増、委託料▲13,266千円


今回は、ふるさと応援寄附金、小中学校へのエアコン整備事業について質疑しました。


ふるさと応援寄附金 事項別明細書 P5

・ふるさと納税推進事業経費  2,400,000千円

・ふるさと応援関連基金積立金 4,800,000千円


質問1 今回のふるさと応援関連基金積立金48億円による今年度の寄附金総額は148億円になりますが、この結果を踏まえ、この四か年の基金積立目標に対しどの様な結果となったのか?(決算見込みを確認)   

→積立総額 R2年度末残99億84百万円

      4年間の積立総額 595億25百万円

      活用総額 464億87百万円

      6年度末基金残高 230億23百万円 

      目標額200億円に対して17.34%増の基金残を確保できた。


令和3年度から令和6年度まで4カ年間の各基金の推進等(令和7年1月補正)
令和3年度から令和6年度まで4カ年間の各基金の推進等(令和7年1月補正)

質問2 全ての基金が目標を達成できたものととらえてよいか

→13基金、全て目標を達成


質問3 ふるさと応援基金本体はこの4か年で425億3百万円の積立に対し、活用額が349億98百万円であり、(全体の)積立額の50%を除くと137億46百万円(正しくは53億93百万円)、年平均約34億36百万円(正しくは13億37百万円)が、行政課題の解決、まちづくり事業推進等に活用されているが、どの様な事業を中心に活用されたのか、その評価も含めて活用状況について説明いただきたい。

※この基金の活用は市長の政策判断、予算執行に当たっての重要な財源として活用されてきたもの。

 

・ふるさと応援基金」につきましては、ふるさと納税を原資とする13の目的別基金の中でも、返礼品や送料、事務費用など受け入れに要する経費を一元的に取り扱う基金であり、いわゆる、ふるさと納税業務を推進するための本体基金として管理運用している。

・本体基金は、4年間で総額425億3百万円を積み立てしているが、活用総額は349億98百万円となり、この活用額のうち85%(296億3千7百万円)が、いわゆるふるさと納税の受入れに要する経費である。

・残る15%、金額にして53億9千3百万円については、年平均で13億4千万円余り

・この4年間、福祉施策として、認知症対応型デイサービスセンター「いころ」の開設支援や障がい者福祉サービス事業所「厚床すずらん学園」の建設補助、教育施策として、高校生に対するパソコン貸与、市民のコミュニティ施策として、花咲港における地域会館の整備やパークゴルフ場の管理棟の新築、このほか、水産加工業における高度化を促進するための設備投資に関する補助事業などに活用した。

・本基金については、13の目的別管理基金中でも、返礼品や送料、事務費用など受け入れに要する経費を一元的に取り扱う基金としてはもちろんのこと、活用の目的も幅広く、政策的な観点から、たいへん守備範囲の広い基金として運用を図っている。

・引き続き、こうした特性を生かしながら、市政の推進、地域課題の解消に繋げていけるよう努める。


質問4 今後の各基金の活用、あるいは、積立目標については、第10期総合計画推進と連動するものと考えるが、新たな基金の管理計画については、どの様な方針をもって取りまとめ、その活用を図るのか、現時点における考え方、見解を伺う。

→現在、新たな総合計画の策定作業を進めているところでり、様々な地域課題を見極めながら、必要な新たな計画づくりに努める。


意見等 財政調整基金、備考資金超過納付金も含め、ふるさと応援関連基金は、根室市にとって、とても貴重な自主財源になりますので、引き続き、明確な方針をもって、市民が笑顔になれるような事業、夢や希望の持てる事業への活用に努めていただき、同時進行で行財政改革に取り組んでいただきたい。

 ふるさと納税に関する取り組みは、全国的にも評価される取り組みであると認識しているが、引き続き、参加いただいている事業者の意見、要望を取り入れ、何よりも根室市に寄付をしてくたださる皆さんに喜んでもらえるような返礼品の充実等、国の制度改正等も注視しながら、本制度推進のアップデート、充実に努めてい頂きたい。

 

教育費 学校管理費(明許繰越費) 事項別明細書P9~P10


小学校費 北斗小・成央小学校 委託料 ▲14,473千円 工事請負費 39,695千円

中学校費 光洋中学校 委託料 ▲13,266千円 工事請負費 4,690千円

当初予算

小学校費 委託料 実施設計委託料 26,940千円 (→12,467千円 ▲14,473千円

     工事請負費 小学校電気設備改修工事 40,000千円 (→79,695千円に)

中学校費 委託料 実施設計委託料 19,500千円 (→6,234千円 ▲13,266千円

     工事請負費 中学校電気設備改修工事 25,000千円 (→29,690千円に)


質問1 委託料が大きく減額措置となっているがその理由は?

・庁内検討会議において施設状況や緊急性等を踏まえた整備が必要としたところ。これを受け、市教委では子どもたちの安全面への配慮など緊急性を優先させ、市立学校への「ウインドエアコン」設置を進めている。(※建物構造的にウインドエアコン設置に適さない「図書館」のみ天井埋め込み型のルームエアコン設置として進めている。)

・昨年8月までに北斗・成央小学校、光洋中学校を除く7校の普通教室へのウインドエアコン設置が完了。

・当初予算計上していた実施設計委託料は、受変電設備(キュービクル)の容量に課題のあった北斗小学校・成央小学校・光洋中学校の3校に加え、残り7校の音楽室や技術室などの特別教室の電源設備(校内配線・コンセント改修等)について設計委託を行うもの。

これら10校のうち、

・おちいし義務教育学校の旧落石小学校校舎スペースと厚床小中学校については校舎改修に伴う実施設計の中で対応できた。

柏陵中学校については、北斗小学校との義務教育学校化に向けた基本設計の中で、特別教室の配置が流動的となっているため、今後の実施設計の中で対応することとしたことから、この3校分の委託料が減額となったもの。


見等として

・本事業は、全庁的な公共施設の暑さ対策として、令和6年度当初予算措置された事業であり、その財源は、ふるさと応援寄附金です。説明のあった、落石小学校、厚床小中学校、柏陵中学校の対応は、事情は理解しますが、通年予算を原則とする予算措置の考え方には逸脱している。

・また、緊急性を優先した事業であるにも関わらず、北斗小学校、成央小学校、光洋中学校への整備ができておらず、このタイミングでの補正予算措置(1年遅れ)の対案にも疑問を感じる。

・速いタイミングでの議会等への報告も必要だったのではないか?


質問2 今回、北斗・成央小学校、光洋中学校の3校の工事請負費の増額補正であるが、その理由、並びに、他の小中学校の対応状況についても説明していただきたい。

・市立学校10校のうち、7校について、はすでに、電源設備改修工事並びに簡易型エアコンを普通教室へ設置済み。

・受変電設備の容量に課題のある3校(北斗・成央小学校、光洋中学校)について、設計委託の結果から、必要な電力を確保するための受変電設備の容量、コンセントの増設工事等、必要な費用の詳細が判明し、主に受変電設備の設置に係る工事費の増額が見込まれたところであり、また、整備にあたっては、6か月程度必要となることから、本年度予算で措置、夏までに設置すべく上程したもの。

・今後のスケジュールとしては、本補正予算の成立後、一般公告入札を年度内に行い、キュービクルの発注、電源改修工事を夏(8月上旬)までに完成。


意見等として

・補正措置の経緯、経過、判断と予算措置の在り方について疑問を感じる。

・窓枠エアコンの設置に伴う電気設備の容量確認等が予算措置の段階である程度見通しをもって判断がなされるべきものと考える。(あまりにも大きない方針転換では?)

・市の学校施設の暑さ対策は、窓枠エアコンで十分との判断、今後、追加予算措置はないものと考えてよいか、確認する。(今後チェックが必要)

※今回電気設備工事の予算措置がされた3校についての窓枠エアコンの備品購入費は新年度予算で措置される見込み





 

以下は、今回の補正予算措置を含めた小中学校エアコン整備事業の予算措置の動き

執行済も含め予算全体の動きが不透明なので整理してみました。


令和6年度当初予算では、市内全小中学校のエアコン整備について予算措置、財源はふるさと応援寄附金

小学校費

施設計委託料 26,940千円 予算執行済 12,467千円 執行残 14,473千円

小学校電気設備改修工事 40,000千円 予算執行済 7,666千円 執行残 32,334千円

備品購入費(エアコン) 19,300千円(この金額の内数 ※補正予算措置なし)

中学校費

施設計委託料 19,500千円 予算執行済 6,233千円 執行残 13,267千円 

中学校電気設備改修工事 25,000千円 予算執行済 4,668千円 執行残 20,332千円

備品購入費(エアコン)  9,100千円(この金額の内数 ※補正予算措置なし)


委託料の減額 小学校費 ▲14,473千円、中学校費 ▲13,267千円

おちいし義務教育学校の旧落石小学校校舎スペースと厚床小中学校については校舎改修に伴う実施設計の中で対応のため減額

柏陵中学校については、北斗小学校との義務教育学校化に向けた基本設計の中で、特別教室の配置が流動的となっているため、今後の実施設計の中で対応のため減額


工事請負費の増額(繰越明許事業)

電源容量等の問題により令和6年度整備が出来なかった小中学校工事請負費(北斗・成央小学校、光洋中学校の3校)

小学校費(北斗小学校・成央小学校)

工事請負費 72,028千円 予算執行残 32,334千円 今回補正予算措置 39,694千円

中学校費(光洋中学校)

工事請負費 25,025千円 予算執行残 20,332千円 今回補正予算措置 4,693千円


※なお、備品購入費については補正予算はないものの、北斗・成央小学校、光洋中学校の3校の窓枠エアコンについては、新年度予算で再度措置されるものと考える。


以上のことから、本補正予算措置を踏まえた、小中学校エアコン整備事業費は、エアコン本体を除き、128,087千円と当初予算111,440千円から16,647千円の増額

小学校費

施設計委託料 12,467千円

電気設備改修工事 7,666千円+72,028千円 計 79,694千円

中学校費

施設計委託料 6,233千円

電気設備改修工事 4,668千円+25,025千円千円 計 29,693千円


補正予算審査でも質疑しているが、当初予算とは大きくかけ離れた予算執行、整備となっている。委託料を他の事業の措置に組替えして、大きく減額できているが、北斗・成央小学校、光洋中学校の電気設備工事は当初計画を大きく上回っている(小学校費ではほぼ倍増)。

予算の適正管理の視点から、市全体で人件費や資材高騰を踏まえた、予算執行の在り方、変化への対応について取り組むよう求めました。


以上


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