top of page

令和6年2月定例月議会・代表質問その3

更新日:3月27日

3.安定的な医療提供対策と新たな公立病院経営強化プランについて

3-1 地域医療を守り育てるための取り組みについて

【質問】

 このまちで安心・安全に暮らし続けるためには、安定的な医療提供対策の確立への取り組みが重要です。コロナ禍において医療機関の果たす役割、特に公立病院の役割の重要性が再確認されたものと感じております。

 市政方針において、石垣市長は、地域医療の充実に向け、医療体制を守り育てていくという意識の醸成・共有が必要と述べておられますが、根室市には「根室市の地域医療を守り育てる条例」があります。(2016年4月に制定)

 条例には、市民、医療機関・医療従事者、そして市の役割なども示されており、共に支え合い、協力し合う環境づくりの推進を目的とし、一人ひとりの思いやりが地域医療を守り育てる力に変わるとしています。

 我がまちは、国の医療制度改革の影響を受け、市立根室病院のほとんどの診療科が常勤医師不在になるという、大変厳しい経験をしています。二度と、厳しい地域医療に陥ることがないよう、市民意識の醸成、共有への取り組みが重要と考えますが、現状の医療環境のもと、どの様な守り育てる取り組みを進めるべきか、市長の見解を伺います。


2020/12/11 ねむろ医心伝信ネットワークが設置した病院応援イルミネーション


【答弁】 (地域医療を守り育てるための取り組みについて)

・将来にわたり住み慣れた街で高齢者から子どもまでが、安心して医療を受け続けられる環境を守るために、市民・医療機関・医療従事者及び市が、それぞれの立場で地域医療を守り育てるために協力しあう環境づくりを推進することを目的として、平成28年に「根室市の地域医療を守り育てる条例」を制定した。

・地域医療を守るためには、市民意識の醸成、共有への取り組みが重要である。

・このことから、「ねむろ医心伝信ネットワーク」を通じて市民と医師の交流を図ったほか、コンビニ受診抑制チラシの発行を通じ、市民への自覚を促す啓発活動、また、看護師等の確保対策事業なども行ってきた。

・今後も、本条例に基づき、市民、医療機関、医療従事者及び市が一体となり、相互の理解と協力のもと地域全体で守り育てて行くために、引き続き、それぞれの役割について実行されるように努める。


3-2 、看護師等医療従事者対策と人材育成への取り組みについて

【質問】

 重点施策の中で、地域医療の充実のためには、看護師等医療従事者の確保、定着対策など、将来を見据えた人材育成への取り組みが必要と述べておられますが、市立病院では、今も看護師不足が解消できておらず、中長期展望の中においても、回復が難しく、1病棟閉鎖を続けざるを得ないとの試算をされています。

 この様な状況を打破するためには、市長が重点施策とした、看護師等医療従事者確保対策への取り組み、人材確保対策が急務と考えますが、具体的にどの様な施策展開を想定されているのか、見解を伺います。


【答弁】

・現在、令和5年度からの5カ年を重点期間とする「看護師等確保総合対策事業」に取り組み、拡充した修学資金貸付制度や新設した就業準備金制度などを看護師養成校や学生への周知を行っている。

・また、市立病院においても、全国で開催される就職説明会への参加に合わせ、これらの制度をPRするほか、東京根室会を通じた募集案内周知や潜在有資格者の掘り起こしなど、精力的に看護師確保に取り組んでいる。

・更には、新型コロナの影響により中止を余儀なくされていた小中学生や高校生を対象とした医療体験事業について、医師会や関係機関と連携しながら再開し、将来の担い手育成にも積極的に取り組む。


3-3 新たな公立病院経営強化プランと一般会計の支援のあり方について

【質問】

 市立根室病院経営強化プラン(案)が議会にも示されておりますが、この計画は、新たな経営強化プランが目指す病院経営の効率化、持続的な経営を可能にする取り組み、更には、今後必要とする医療提供体制等について、目標設定をされ、その設定に基づく経営の見通し・強化策について、様々な視点から改善・改革項目を盛り込れたものと考えますが、医療従事者、特に、看護師不足による病棟閉鎖という厳しい課題も抱えている状況であり、更には、一般会計支出金も20億円台になるなど厳しい経営状況の中、策定された市立根室病院経営強化プランをどの様に推進されるのか、また、一般会計として、どの様な考えを持って支援されるのか、市長見解を伺います。


【答弁】

(経営強化プランの推進などについて)

・自立した経営基盤の構築と収益性を高めることは重要であるものと認識しているが、市立病院が地域の中核病院として、安定的な医療提供を継続して行うためには、今後とも病院事業に対する繰出金は必要であるものと考えている。

・また、今年度末に公表予定の、令和6年度から令和9年度を計画期間とする「市立根室病院経営強化プラン」の推進にあたっては、プランに掲げた経営効率化に向けた各種取り組みの着実な実施などにより、引き続き、更なる医師、医療スタッフの招へいと、診療体制の充実・維持などに努め、患者回帰による医業収益の確保を図りながら、収支均衡を図る補助金をはじめとした、基準外繰入金の圧縮に向けた取り組みを進め、経営改善に努める。


※意見等として

 公立病院経営強化プランについては、プランに掲げた経営効率化にむけた取り組みの実施と医療体制の充実・確保に努めることで、経営改善を図るとの答弁です。

 予算の先議の際にも石垣市長からは、無理のない、現実的は計画を示しつつ、国等に対する支援要請等を行い、経営改革に取り組むと、ご答弁いただいております。

 経営見通しの示し方として、135床の病床数に対してどの様な診療体制が組織でき、どの程度の入院・外来患者数を想定すれば、経営改善を含め、どの程度の収支バランスまで改善できるのか、その結果として、一般会計の支援はどの程度まで圧縮可能なのか、といった、整理も必要ではないでしょうか?現行計画では、先が全く見えませんが、もう少し、わかりやす経営状況の説明、示し方の検討が必要です。


最新記事

すべて表示
bottom of page